ヤゴさん、ありがとう
先週月曜の、とても暑い日、
先々週より家に居候しているヤゴ4匹が全員死亡した。
1匹は前日に、3匹は一緒に。
なぜなんだろうか?
不思議におもうと、その理由を知りたいのが道理。
子供を誘って、ヤゴの司法解剖を実施。
植木鉢の皿をひっくり返し、緊急の手術台を用意。
鋭いメスの代わりに、カッターナイフの刃を折って準備。
すでに、水槽に水死体として浮かんでいる検体、献体に
敬意を払いつつ解剖を開始した。
四匹とも、すでにだいぶ大きくなっていた様子で、
すでに、外皮の下に羽の組織ができていた。
さらに、おなかの部分は、成虫の形に伸びる準備をしていた。
ということは、羽化したかったにも、かかわらず、
羽化用の小枝を用意してあげていなかったことが、
死因とおもわれる。
わるいことをした。
まだまだ、子供のヤゴと思っていたけれど、
もう、大人への階段をずいぶん登っていたらしい。
そんな大人への環境がないばかりに、命を落としてしまう、
自然界は残酷だな。
解剖しているそばから、ギャラリーがうるさくなってきた。
蟻だ。
ヤゴの体液の臭いをかぎつけて、集まってきた。
ヤゴたち、解剖がおわったら、土に埋めて葬ってあげようと
おもっていたが、アリさんたちに、
解体屋さんをやってもらうのも、おもしろいかな?
解剖が終わった、3体を庭のテラスの隅に順に並べてみた。
5分後、
数匹のアリどころではない、100匹ちかいアリが、ヤゴの死体を
囲んでいた。どうやら、かれらの巣へのお持ち帰り用に、
あごを使って細かく解体している様子。
子供と、じっと見ているとあれよあれよという間に
ヤゴのしたいが小さな固まりになっていく。
約10分後、
3匹のヤゴの体はもう、どこにもなくなっていた。
アリさんのごちそうとして、巣穴の中で、
一族郎党が喜んでいるんだろう。
自然の掟、食物連鎖の事実を、こんな身近なところで、
見かけるとは思わなかった。
ヤゴたちに感謝、そして合掌。



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